ユニボールREはフリクションに対抗できるボールペンなのか
2017年1月27日、三菱鉛筆(uni)から消せるボールペン『ユニボールRE(アールイー)』が発売されました。
三菱鉛筆株式会社(本社:東京都品川区 社長:数原英一郎)は、新開発の「熱消去性インク」を搭載した、ノック式消せるボールペン『uni-ball R:E(ユニボール アールイー)』(本体価格:180円~230円+消費税/ボール径:0.5mm /インク色:全8色/軸色:全22種)を1月27日(金)に新発売いたします。
この「熱消去性インク」は、描線を専用の消し具でこすると、摩擦熱によって無色になるのが特長です。そのため、鉛筆やシャープペンシルと同様に、ボールペンの描線を何度でも消して書き直すことができます。
引用:ノック式消せるボールペン『uni-ball R:E(ユニボール アールイー)』|2017年|プレスリリース|三菱鉛筆株式会社
消せるボールペンといえばパイロットから発売されている『フリクションボール』が市場を席巻している状況。東急ハンズやロフトでもフリクションの専門コーナーを見かけることがあり、まさに独壇場といった感じです。
今回三菱鉛筆より発売されたユニボールREは果たしてフリクションボールに対抗できるボールペンなのでしょうか。気になったので自ら検証してみました!
その前に…ユニボールREを紹介
検証する前に、まずはユニボールREを紹介していきます!
こちらが実物のユニボールRE。ちなみにディズニー(ミッキー)デザインを購入しましたが、当然シンプルなデザインのものもあります。
フリクションボールと明確に違うところはノック式ボールペンであるということです。
通常のボールペン同様、ボールペン後端をノックするとペン先が出てくるようになっています。フリクションの場合、クリップを下げるとペン先が出てくる仕組みなっているのでデザイン的にも少し特殊です。消せるボールペンでありながら見た目がより通常のボールペンに近いのがユニボールREの特徴とも言えます。
こする部分=ノックする部分はキャップで覆われています。シャーペンみたいな感じですね。
さて、こする部分とノックする部分が一緒ということは、「消すときに引っ込んでしまうのでは…?」と思うかもしれませんが、内部に特殊なパーツが組み込まれているため…
消す際に紙に押し当ててもノックされることがありません。すごく面白い仕組みですが、ただし特殊機構のため振るとカチカチと音が鳴るのがやや気になるところです。
ユニボールRE vs フリクション
それではユニボールとフリクションを比較していきましょう!
書き心地
書き心地についてはユニボールREとフリクションの間に大差はありません。
が、個人的にはユニボールREの方が好きです。紙とペン先がこすれる感触やインクの出がユニボールREの方が好みです。
インクの濃さ
ユニボールREとフリクション、それぞれで書いた字を並べてみるとフリクションのインクのほうが濃いのが分かります。フリクションはインクの色が「黒!」って感じで、それと比較するとユニボールREは色が薄くてグレーっぽいような…。
インクの濃さはフリクションの方が上ですね!
消しやすさ
消せるボールペンということで、ユニボールREとフリクションどちらのほうが消しやすいのかを検証してみたのですが、消しやすさに大差はありませんでした。
上の写真は消し跡が分かりやすいように意図的に暗くしたものです。どちらも消し跡がうっすら残っています。消し跡の濃さはほとんど変わりません。
というわけで消しやすさについてはほぼ同じという結果になりました。
柔らかい紙に書いて消してみた
柔らかい紙にフリクションで書き込んで描線を消したときに、紙がヨレヨレになってしまった…という経験はないでしょうか。特にほぼ日手帳を使っている人はこういった経験があるのではないかと思います。トモエリバーは書き心地が良い紙ですが、薄いのでどうしても摩擦をかけるとヨレてしまします。
フリクションの消す部分で紙をこするとヨレヨレになってしまうことに悩んでいたのですが、これについてはユニボールREでも同様にヨレヨレになってしまいました。
まあどちらも摩擦の熱でインクが消える仕組みで、どちらもほぼ同じくらいの力を込めないと消えないので、ここでは差が出ませんよね…。もし差が出るとすれば、より少ない摩擦で文字が消えるようになるか、摩擦以外の方法で消えるインクが開発されるかのどちらかでしょう。
ユニボールREとフリクション、結局どっちがいいの?
ユニボールREとフリクションを比較して、結局どっちを選べば良いのかという話ですが…
インクの濃さの差でフリクションの方が上かなといった感じです。
そうはいってもユニボールREも消せるボールペンとして完成度の高い文房具です。インクの濃さ以外はフリクションとの差はほとんどありません。書きやすさに関しては、個人的にはユニボールREの方が上だと思っています。ただ、あくまで個人的なことでしかないので、インクの濃さという明確な差があるところで結論を出しました。
最後に
消せるボールペン市場はフリクションの独壇場となっていますが、ユニボールREのように追随するボールペンが増えてくれば更に凄い消せるボールペンが誕生してくれるかもしれません。フリクションやユニボールRE、そしてまだ見ぬ消せるボールペンの進化に今後も期待していきましょう!