10月27日に京都で開催されていた文房具の展示会に行ってきました。京都にお店を構える文具店やメーカーも参加する展示会ということでウキウキしながら回っていたのですが、なんと三菱鉛筆のブースに『ジェットストリームEDGE』が置いてありました。
【#三菱鉛筆プレスリリース】
— uni/三菱鉛筆 (@mpuni_official) October 3, 2019
油性ボールペン初の、世界最小ボール径0.28mm『#JETSTREAM EDGE』を12月20日(金)新発売で発売いたします。
筆記面が見やすい新開発の『ポイントチップ』を採用し、細かい筆記も適したペン先です。https://t.co/qvPjT1eBCQ#三菱鉛筆 #ジェットストリームエッジ pic.twitter.com/RpXTIfC9mu
先日発表があったばかりの新商品です。ペン先が驚異的に細く期待の大きい油性ボールペンですが、なんと発売前に触ることができました!
というわけで、今回はジェットストリームEDGEに実際に触れてみたレビューを綴っていきます。油性ボールペン史上、最高の細さです!
ペン先が驚異の0.28ミリ
ジェットストリームEDGEの何がすごいかって、油性ボールペンでありながらペン先の細さが0.28ミリとめちゃくちゃ細いこと。
ボールペンの油性・水性・ゲルインクの違いを解説という記事でも書いたのですが、通常油性ボールペンはインクの粘度が高くインクフローがよくありません。
インクの出が悪いため、油性ボールペンはペン先を細くするのもかなり困難なのです。インクの粘度が高いから元より詰まりやすく、ボール径を小さくすると壊れやすくなってしまいます。
しかし最近では低粘度の油性インクが登場し、通常ならばインクフローが悪い油性ボールペンでも滑らかに書けるものが増えてきました。ジェットストリームは低粘度油性インクのパイオニア的な存在で、絶大な人気を誇るボールペンです。ジェットストリームはこれまでも油性ボールペンでは難しい細さであるペン先0.38ミリを実現してきました。
しかし今回のジェットストリームEDGEでは0.38ミリよりも更に細い0.28ミリを実現してきたのです。この技術力には興奮せずにはいられません!
[prpsay img=”https://bunlog.net/wp-content/uploads/2018/10/団子猫.png” name=”団子”]ちなみに、一般的に油性ボールペンの「細字」とは0.7〜0.8ミリのことを指します。ペン先0.6ミリから「極細」と呼ばれるようになります。そのことを考えても、0.28ミリが如何に驚異的な細さなのかを感じて頂けるのではないでしょうか?
ペン先の太さの呼称についてはJISによって定められた規格があります。詳しくは三菱鉛筆のサイトにも記載されています。[/prpsay]
デザインについて
スタイリッシュなデザイン
ジェットストリームEDGEは通常のジェットストリームとは異なる、独自のデザインが採用されています。
製図用シャーペンのようなスタイリッシュさが魅力。クリップは針金になっており、メカニカルな雰囲気に仕上がっています。
グリップからペン尻に向かうにつれて細くなっていきます。グリップは金属製です。
色は定番色が4色と、限定色が1色
- ブラック
- シャンパンゴールド
- ホワイトレッド
- ネイビー
上記が定番色となります。
オレンジは新発売時の限定カラーとなります。
ジェットストリームEDGEの限定カラーを無事入手することができました pic.twitter.com/4b0zeOPyX5
— 団子@文房具のブログ (@S_dango) December 18, 2019
発売後に私が購入したのが定番色のホワイトレッドと、限定色のオレンジ。ホワイトレッドはクリップが赤いのがかっこよく、オレンジはちょっと濃い目の色で派手すぎず渋さも感じます。
握り心地
低重心設計
- 軸の形状
- 金属グリップ
以上の点からジェットストリームEDGEは低重心に仕上がっており、垂直に近い角度でペンを持つと握りやすくなっています。
そのため筆圧を込めずともペン先にしっかりと重心が乗ってくれます。
ちなみに全体の重量自体は結構軽く、14グラムになります。通常のジェットストリームが10グラムなので4グラムしか変わりません。
あまり重くないので腕への負担は少なく、でもしっかりとペン先に重心が乗る作りになっています!
金属グリップだが滑らない
グリップは金属製ですが、縦に掘られたラインのおかげで滑りにくくなっています。
デザインを損なわず、それでいてしっかりとグリップとして滑り止めの機能を果たしているのが素晴らしいですね!
心地いいノック感
個人的にボールペンのペンのペン先を出すときの心地よさは非常に重要な要素だと思っているのですが、ジェットストリームEDGEのノック感はなかなかいい感じです。
スッと心地よく押した後の「カチッ」という音がなんとも気持ちいいものでして…。安っぽさのないノック感に仕上がっています!
書き味
ペン先が細くて見やすい
ジェットストリームEDGEはチップ(ペン先の金属部分)が特殊な形状をしています。
通常よく見る油性ボールペンのチップは三角錐(コーン型)になっていますが、ジェットストリームEDGEはペン先にかけてスリムに絞った形状になっています。タジン鍋の蓋をひっくり返したような形と言いますか…笑
ペン先側が細くなっているので、その分文字を書く際にペン先が見やすくなっています。
細くてもインクフローは良好
「本当にこの細さで書けるのか…?」と不安もありましたが、糸のような細い線がしっかりと書けます。すげぇ!
ペン先が非常に細いので、一般的な太さのボールペンと比べるとややカリカリとした感触があります。しかし紙にペン先が引っかかっているというわけでもなく、筆圧をかけずともインクがスラスラと出てきます。
ボール径が小さいので紙とペンの角度が垂直から遠い角度になると、ボールが回転しにくくなりインクが掠れてしまいます。この細さ故に仕方がないポイントですが、ただシャーペンのように垂直に近い角度で握れば問題なく書けます。
0.28ミリの細さだからこそ、手帳のマンスリーページの小さなコマにも細かく書き込むことができます。細かくたくさん書きたい人にとって強い味方になりますね!
他のジェットストリームとの比較
ジェットストリームの0.7ミリ〜0.28ミリの筆記線を並べてみました。
これまでで最も細いのが0.38ミリでしたが、油性ボールペンで0.38ミリという時点で相当凄かったんですけどね。0.28ミリはその0.38ミリよりも更に細く、筆記線を並べてみるとその違いがしっかりと感じられます。
油性ボールペンで0.28ミリ…凄いの一言です。三菱鉛筆の技術力にあっぱれですよ!
リフィルについて
ジェットストリーム専用リフィル
リフィルの品番は『SXR-203-28』と、専用の品番になっています。
上でも挙げましたがチップの形状が特徴的で、SXR-203-28のチップは先端に向かってスリムに絞った形状となっています。
チップは独特ですが、寸法的にはジェットストリームの多色ボールペンに使用されているSXR-80と同じとなっております。
ジェットストリームの多色ボールペンに装着可能
SXR-80と同じ寸法のため、要するに互換性があります。
ジェットストリームEDGEの0.28ミリのリフィルはSXR-80と同じ規格かもしれないと文ログにも書いていましたが、検証したらやはり同じ規格でした
— 団子@文房具のブログ (@S_dango) December 18, 2019
というわけで、ジェストの多色ボールペンやスタイラスに0.28ミリのリフィルを搭載できます
つまりそのためのリフィル3色展開だったということか…! pic.twitter.com/IXxPM2Z0dF
ジェットストリームの多色ボールペンにリフィルを入れてみたところ、問題なく装着でき、使用もできました。
SXR-80は他にもジェットストリーム スタイラスにも採用されているので、こちらも同じように0.28ミリのリフィルを装着できます。
リフィルは3色展開
インクの色は、黒・赤・青の3色展開となります。
ジェットストリームEDGE本体を初期購入時は黒が入っていますので、他の色を使用したい場合は別でリフィルを購入しましょう!
またジェットストリームの多色ボールペンのリフィルを入れ替えて、0.28ミリの多色ボールペンにするのもありですね!
0.28ミリの細さで書き味も備えた1本
ジェットストリームだからできた0.28ミリ
もうね、「流石ジェットストリーム」の一言ですよ。
これまで最細0.38ミリにも十分驚かされたのですが、今回の0.28ミリはそれを更に0.1ミリも細く仕上がっています。実際に書いてみると糸のように細い線を引けて、その細さに感動してしまいました。
油性ボールペンという点に多く触れてきましたが、水性ボールペンやゲルインクボールペンでもこの細さを実用的な商品に仕上げるのは難しいことです。ペン先を細くするとどうしても掠れやすくなってしまいます。
しかしジェットストリームEDGEは0.28ミリの細さを実現してきたのです。この細さでしっかりと書けるボールペンに仕上げられたのは、間違いなく低粘度のジェットストリームのインクだからこそなし得たものだと思います。
金額は通常のボールペンよりもやや高めだが、価値は非常に高い
ジェットストリームEDGEの金額は税抜価格で1,000円。通常のジェットストリームよりも高い金額になっています。しかし、
- デザイン良し!
- めっちゃ細い!
- 書き味良し!
こんな充実した内容のボールペンが1,000円で買えると考えると非常にお買い得と言えます。
漢字を使用する日本人にとって、ペン先が細いボールペンの需要は非常に高いものです。またノートを細かく取りたい人にとって、細く書けるボールペンは必須アイテムと言っても過言ではありません。
一般的なボールペンと比べるとやや高い金額設定ですが、それでもジェットストリームEDGEは大ヒットするでしょう。それほど大きな価値のあるボールペンです!