Fire HD 10の2019年モデルが同年10月末に発売されました。これまでFireタブレットを合計で10台は購入している私は、当然今回も購入!
数値上ではFireタブレット史上最強スペックな本モデル。発売初期はシステム的な問題(特にKindleアプリの不具合)でかなりアレコレ言われていましたが、アップデートが行われてようやくレビューできるようになりました。
実際に使ってみて、「この安さでこれだけの性能を出せるなら大満足」と感じさせてくれる出来でした。格安タブレットでありながら機能が充実しており優秀です。
そんなわけで今回はFire HD 10 (2019年モデル)のレビューを綴っていきます!
Fire 7やFire HD 8との比較
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
価格(税込) | 5,980円〜 | 8,980円〜 | 15,980円〜 |
ディスプレイサイズ | 7インチ | 8インチ HD | 10.1インチ HD |
解像度 | 1024 x 600 (171 ppi) | 1280 x 800 (189ppi) | 1920 x 1200 (224ppi) |
プロセッサ | クアッドコア1.3GHz | クアッドコア1.3GHz | 2.0GHz オクタコアプロセッサ |
RAM | 1GB | 1.5GB | 2GB |
オーディオ | モノラルスピーカー マイク | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク | Dolby Atmos、 デュアルステレオスピーカー マイク |
ストレージ | 8/16GB | 16/32GB | 32/64GB |
microSDカードスロット | あり 256GBまで対応 | あり 400GBまで対応 | あり 512GBまで対応 |
カメラ | フロントカメラ +2メガピクセルリアカメラ | 2メガピクセルフロントカメラ +2メガピクセルリアカメラ | フロントHDカメラ +2メガピクセルリアカメラ |
Wi-Fi | デュアルバンド a/b/g/n | デュアルバンド a/b/g/n | デュアルバンド a/b/g/n/ac |
バッテリー | 8時間 | 10時間 | 12時間 |
サイズ | 192 x 115 x 9.6mm | 214 x 128 x 9.7mm | 262 x 159 x 9.8mm |
重量 | 295g | 369g | 504g |
Fire HD 10は、Fire 7やFire HD 8と比べるとスペックが高いので、より快適な操作感に、また大画面なので迫力のある映像が楽しめます。
例えばFire 7はAmazonのコンテンツのみを楽しむためだけに、本当に最小限のスペックを搭載したタブレットです。Kindleでの読書やプライムビデオで動画を見る分には特に問題ありませんが、他のアプリについては非力すぎてストレスがかかります。また画面サイズが6インチ以上のスマホが増えてきた昨今では、7インチサイズのタブレットだとスマホに対しての優位性を感じられません。
Fire HD 8は7と比べるとスペックが勝っている分、Amazonのコンテンツ以外のアプリももう少し扱えるようになっています。また8インチの画面サイズになると流石にスマホよりも見応えのある映像が楽しめます。以前はゲームも結構楽しめたのですが、ただアプリもアップデートされるにつれて求められるスペックが上がってくるので、その更新にスペックが付いてきていない感じが否めません。それでも動画を見たり読書やネットを閲覧するには十分すぎるスペックで、且つコンパクトで携帯性にも優れており、価格を考えるとコストパフォーマンスが高いタブレットと言えます。
さて本題であるFire HD 10は、第一にサイズが大きく重たいので正直なところ携帯性は他2モデルと比べると劣ります。そのため家で使うことがメインとなってくるタブレットですが、10インチサイズとなってくると動画を見る際に迫力を感じるようになるのでかなり見応えがあります。
またスペック的にも、特にCPUが他2モデルと比較してパワフルなので、操作中のもっさり感などは少なく、快適に使えるのが大きな利点です。
ゲームについては後述しますが、リズムゲームや3D描写を楽しむタイトルには不向きですが、パズルゲームやボードゲームをベースにしたゲーム等は違和感や操作性の不満等なく遊べます。
iPadとの比較
iPad | Fire HD 10 | |
価格(税込) | 38,280円~ | 15,980円〜 |
ディスプレイ | 10.2インチ Retina | 10.1インチ HD |
アスペクト比 | 4:3 | 16:10 |
解像度 | 2224 x 1668 (264ppi) | 1920 x 1200 (224ppi) |
メモリ | 2GB | 2GB |
ストレージ | 32GB/128GB | 32GB/64GB |
カメラ | フロントカメラ+ 8メガピクセルリアカメラ | フロントHDカメラ +2メガピクセルリアカメラ |
バッテリー | 10時間 | 12時間 |
サイズ | 250.6 x 174.1 x 7.5mm | 262 x 159 x 9.8mm |
重量 | 483g | 504g |
スペック上の数字だけ見ると「iPadといい勝負するんじゃね?」と思ってしまうかもしれませんが、しかし両方を触ってみるとやはりiPadの方が優れていると言わざるを得ません。
iPadの方が遊べるゲームが多かったり、Apple Pencilを使ってイラストが描ける等、Fire HD 10でできないことができます。そして細かな動作の滑らかは流石Apple製品だなと感じるほどです。
ただFire HD 10は動画や読書等を楽しむことに重点を置いたタブレットで、それらのコンテンツを快適に楽しむために必要なスペックが備わっています。それも金額を削りに削って、この安さでスマホよりもはるかに大きい10インチの大画面でエンターテイメントを満喫できるのです。
iPadと比べるとできることは少ないかもしれませんが、Fire HD 10は金額を見ると快適に操作できる10インチタブレットとしては破格で、映画や読書を楽しむ用途にもってこいなタブレットです。
Fire HD 10 (2019年モデル)のおすすめポイント
10インチの大画面
大きい分持ち運びには適さないものの、大画面で迫力のある映像を楽しめるのはFire HD 10の大きな魅力の一つです。
また大画面だからこそKindle本の見開きページも見やすく、特に漫画を読むには最高なサイズだと言えます。
micro SDカードでストレージを拡張
外部ストレージを内部ストレージの拡張として扱うことができます。つまり通常内部ストレージにしか保存できないアプリやデータを、外部ストレージの容量分拡張されたところに保存することが可能。
ところでFire HD 10は『32GBモデル』と『64GBモデル』の2種類がありますが、金額差は4,000円。4,000円あればAmazonで128GBのmicro SDカードが買えるので、32GBモデルとSDカードをセットで購入するのが一番コスパの良い買い物ができるかと思います。
USB Type-Cを搭載
従来のFireタブレットではMicro USB (USB A-Micro B)が充電やデータの入出力に使われていました。2019年モデルのFire HD 10ではUSB Type-Cが採用されています。
最近ではUSB Type-Cを採用するスマホも増えてきており、Fire HD 10にも採用されたことで充電ケーブルを統一することができるようになりました。複数の充電ケーブルを使い分けるのが面倒だったので、これが結構嬉しいポイントなんですよね!
大容量のバッテリー
バッテリーの持続が最大12時間と長時間を謳っているように、Fire HD 10のバッテリー持ちは非常にいいです。長時間動画を見ていてもなかなか電池切れになりません。
また個人的に気に入っているのが、アイドル時のバッテリー消費が少ないこと。使っていない時間に消費される電池が限りなく少ないので、いつの間にか電池切れという事態がありません。
2〜3日空けて使っても「あ、充電切れで動画が見れない…」ということがないのが地味に嬉しいところなのです!
ピクチャーインピクチャーで動画を見ながら操作
他のアプリを使いながら、ディスプレイの隅や端に小さなウィンドウを表示させて動画を見ることができる『ピクチャーインピクチャー』に対応しています。
ブラウザを見ながらプライムビデオやNetflixが楽しめるのが非常に便利!
Alexaに対応
Fire HD 10はAlexaに対応。例えば『Alexa、●●が見たい!』と話しかけると該当するプライムビデオの動画を再生してくれます。手動での操作無しで動画や音楽を再生できるわけです!
またスマート家電と連動させることで電源のオンオフを切り替えることも可能。
要するにスマートスピーカーのようにも使えるので、そういった意味でも家で使うことに適しています!
Fire HD 10を購入する際の注意点
携帯性は低い
サイズが大きい故に、持ち運び用のタブレットには不向きです。重さも504gあり、片手で持ち続けるとやはり疲れてきます。電車の中でFire HD 10を持って読書なんてしんどい…!
ただ家で迫力ある大画面で動画を楽しめたり、またAlexaを活用すれば家で大活躍すること待ったなし!
「Fire HD 10は家で使うものだ」と割り切って購入するのが吉です。
ハイスペックが求められるゲームには不向き
位置測位ゲームのポケモンGOや、リズムゲームのデレステ等を試してみましたが、ゲームは不向きという評価しか出せません。
ポケモンGOを起動すると位置情報を取得できず、延々と何もないところに立ち尽くしているだけの状態に。サブ機として使えるかと思いましたが向いていませんでした。
またリズムゲームのデレステで遊んでみたところ、ノーツがうまく反応しなかったり、PVモードですらジャギが入ってしまいます。
つまり位置情報やハイスペックが求められるゲームはまず向いていません。
一方で、動作がより単調なゲームなら特に問題ありません。逆転オセロニアや八月のシンデレラナイン、ぷよぷよクエストは無事に遊べました。
AnroidのGoogle Playをダウンロードすることが可能
基本的にはAmazonアプリストアからダウンロード
Fire HD 10にアプリを入れたい場合は、基本的にAmazon内にあるAndroidアプリストアからダウンロードできます。
ただし、AmazonアプリストアはGoogle Playほどたくさんのアプリが配信されていません。有名なアプリが配信されておらずダウンロードできないなんてこともあります。
Google Playをインストールすることができる
しかし、ちょっと手を加えればAndroidのアプリが配信されているGoogle PlayをFire HD 8に入れることも可能。FireシリーズのOSはAndroidをベースに作られているので、Google PlayストアでリリースされているAndroidアプリも利用できます。
FireにGoogle Playをインストールする方法は以下のサイトに詳しく記載されているので参考にどうぞ。
→Fire HD 10 (2019)にGoogle Playを導入した時の備忘録 – Lipsの戯言
※ただしAmazonが公式で推奨していないため、自己責任でお願いします。
Fire HD 10と一緒に買っておきたいもの
Fireタブレットの購入を検討している人全員におすすめしているのですが、アーム型のタブレットスタンドは絶対に一緒に買っておくべきです!
寝転がりながらタブレットで動画視聴ができるので最高ですよ!プライムビデオの動画ならAlexaにお願いするだけで再生できるのでダラダラが捗ります!
Fire HD 10 (2019年モデル)のおすすめポイントまとめ
大画面で動画視聴や読書を楽しめることはもちろんのこと、
- USB Type-C採用で充電ケーブルを統一化しやすくなった
- 長時間持続のバッテリーでいつの間にか電池切れなんてことがない
- Alexa対応で、音声操作で動画や音楽も楽しめる
部屋を移動するときにFire HD 10を持って移動したくなる…そんな機能が充実した格安のタブレットです。特にAmazonが提供するプライムビデオやプライムミュージック、kindleといったコンテンツを満喫するのにもってこいな端末です。
タブレットとして、スマートスピーカーとし、この一台で二役担える優秀なタブレットですよ!