2019年6月26〜28日に開催された国際文具・紙製品展(ISOT)に参加した際に、TWSBIのブースで万年筆のサンプルを頂きました。
私がTwitterでフォローしている文房具好きな方々も時々「TWSBIの万年筆が良い!」と話しているのを目にしていたので気になっていたのですが、今回このような形で入手することができ本当にありがたい限りです。
TWSBI ecoを頂いて1ヶ月ほど使ってみたので、今回はそのレビューを綴っていきます。先に気に入ったところを挙げますと、インクがたっぷり入る点やメンテナンスのしやすさが他の万年筆と比べて優れていると感じました。
TWSBIについて
TWSBI(ツイスビー)は台湾のペンブランドです。製造会社は三文堂筆業有限公司という会社になります。
海外のペンブランドと言えば欧州や欧米などのイメージが強いかもしれませんが、最近台湾のブランドが勢いよく日本市場に進出してきています。
公式Webサイトを見ると新生のメーカーというわけでもなく、元々は西欧ブランドに対して40年以上OEMを請け負ってきた実績があるようです。TWSBIは三文堂筆業有限公司がOEMで培ってきた技術を詰め込んだ、初めての自社ブランドになります。
TWSBI eco レビュー
デザイン
TWSBI ecoの軸は円筒状の透明軸。キャップとペン尻は六角形になっていますが、リングが円形で太いために置く際はクリップを下に向けないと安定しません。
透明なので中のインク残量がしっかりと見えるようになっています。
色は以下の8種類。
- クリア
- ブラック
- ホワイト
- ターコイズ
- ライムグリーン
- ピンク
- サンセットオレンジ
- トランスブルー
今回私が頂いたecoはサンセットオレンジで、サンセットオレンジは日本限定カラーになります。とても鮮やかなオレンジで、名前のとおり夕日のように美しくて活力も感じられるオレンジ色です。
吸入式でインクがたくさん入る
TWSBI ecoの最大の魅力は、インクの吸入方法が『吸入式』であることです。ペン尻を回すことでペン先からインキを吸い上げる仕組みになっております。
多くの万年筆でしくはコンバーターを採用していますが、TWSBIのecoは軸そのものがインクタンクとなっているのです。軸がインクタンクになっているからこそ、インクがたっぷり入ります。また軸が透明なので、軸の中に鮮やかな色のインクを吸入するとその美しさで思わずうっとりしてしまいます。
TWSBYの万年筆はインクを充填すると1グラムも重くなるということ pic.twitter.com/HvX4DSYGCo
— 団子@文房具のブログ (@S_dango) July 28, 2019
デジタルはかりで計ってみたところ、インク吸引前と吸引後では1グラム差があります。
数字で見ると何だか少なく見えますが、例えばカクノの場合コンバーターでインク吸引するとコンマ数グラムしか重さが変わりません(0.1グラム単位で計測可能なはかりを買えばよかった…!)。
たっぷり入る=よりインクが長持ちということでもありますし、また透明軸でインクの残量もチェックしやすくなっているので、インク切れや補充をし忘れることが少なくなるでしょう。
書きやすさ
ニブはあまりしなりを感じません。しかし紙とニブが擦れる感触はカリカリと硬いものではなく、むしろ軟らかく感じられます。
ペン先が紙にひっかかることなく、気持ち良く書けます。
個人的にはペン尻にキャップをつけずに、ペンを少し立てて握る方がTWSBI ecoは使いやすいかなと思いました。キャップがかなり大きく重いので、キャップを外したままの方が自然に握ることができます。
メンテナンスしやすい
TWSBY ecoを分解してみた
TWSBI ecoの特徴として吸入式を挙げましたが、メンテナンスのしやすさもTWSBY ecoの素晴らしい点だと思います。
付属する樹脂製のレンチ(みたいな道具)を使えば、ペン尻のノブも軸から取り外すことができます。
分解することで洗浄しやすい
ペン先とペン尻を取り外し、蛇口から出る水を両端から水を注いで流すように洗浄すれば簡単に中身のインクを洗い流せます。
コンバーター式だとコンバーター内のインクを洗い流すのになかなか苦労するのですが、吸引式の万年筆は分解したら簡単にインクを洗浄できます!
たっぷりインクを充填できて書き味も良い、コスパに優れた一本
TWSBI ecoのおすすめポイントをまとめますとこんな感じ!
- 吸引式でたっぷりインクを充填できる!
- 紙に擦れる感触は軟らかく感じられ気持ちいい!
- 分解しやすくメンテナンスが簡単!
インクもたっぷり入って長持ち、そして書きやすいので普段使いもしやすい実用性の高い万年筆だと思います。
これだけ機能的が詰まっていて金額は5,000円(税別)とかなりリーズナブル。コストパフォーマンスも高い万年筆です。
今回キャップの色に合わせてオレンジ色のインクを入れてみましたが、個人的にとてもグッとくる美しさでした!
合計8色ありますが、それぞれ本体色に合わせてインクを充填すると、見ているだけでも楽しめそうです!